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家づくり

オイル塗装の無垢フローリングと複合フローリングの違い

お施主さん
お施主さん
無垢フローリングと複合フローリングの違いは見た目以外にも何かあるのですか?

なかまき
なかまき
塗装やコーティングの種類にもよりますが、一番の違いは体感温度で耐久性も違います。

歴史を感じる建物や古民家を改装したカフェの床が、古めかしいけれどなんだか雰囲気を感じるということはありませんか?

それは、無垢の床材(フローリング)が使われているからかもしれません。

最も古い建材として使われてきた木材は、とても長持ちしてあたたかみを感じられる身近で豊富な天然資源です。

全体イメージを決める床材の選択

注文住宅を建てる時の家の部材は約2万点以上あると言われますが、実際に家の仕上がりイメージを大きく左右するものの1つが床材です。

日々の生活の中で壁同様に常に視界に入ってきますので、インテリアのことで一番最初に決める項目にもなってくるでしょう。

床材に何を選ぶかで、その他の家具やドアなどの建具・壁や天井材などのバランスまでも変えてしまう、ということを忘れずに選んでいきましょう。

フローリングの種類

無垢フローリング 木を1枚の板として、そのまま床材として使える様に加工しているもの。
複合フローリング ベニヤ板を基材に、表面に木をスライスしたシートを張り付けたり、木目調のシートなどを貼ったもの。

床材の種類は大きく分けて2種類。

自然素材の家というのであれば「迷わず無垢フローリング!」なのですが、木の種類はとても多く見た目も好みによって別れますし、適材適所も考えなければなりません。

まず、無垢フローリングのメリット・デメリットを見てみましょう。


・肌触りがよい

・呼吸している(調湿性がある)

・定期的なメンテナンスで長持ちする

・接着剤などを使用せず、ひとにも環境にもやさしい



・汚れや傷が付きやすい(自力でのメンテナンス可)

・コストアップになる

・住み始めた後も温度や湿度で多少収縮する

デメリットに書いていることが許容範囲でない方は、無垢フローリングは避けた方が良いです。

重いものを移動させたり車イスや介護が必要な生活空間でも、不向きになることが多いでしょう。

無垢フローリングに関しては仕事で20年以上見てきた中で、本当に感覚で人によって「使う or 使わない」2通りに分かれると思います。

無垢フローリングの特性を理解した上で、選択されることをおすすめします。

無垢の木のあたたかみと調湿性

20年以上前、福岡大学の教授がされていた建築プロ向けのセミナーで、分かりやすい木と鉄などの熱の伝わり方(熱伝導率)の違いの説明を受けました。

まず、10cmくらいのかんなくずを口にくわえることで、木が唾液を吸収し呼吸をしていることを知ります。

手にかんなくずを持ち替えて火を点けたら程なく炭化して消え、自分の口元まで熱さが伝わることがないことを実感します。

「もし同じ長さの火の付いた鉄板を持っていたとしたら?」熱はすぐ手に伝わることになったでしょう。

他にも無垢フローリングと複合フローリングの両方を一定時間、冷蔵庫に入れて取り出した後、温度の変化を見るということがありました。

表面を合成樹脂でコーティングされた複合フローリングは冷たいままで、無垢フローリングに比べて室温に戻るのに時間が掛かりました。

無垢の木は、たくさんの空気を含んでいます。

周りの環境に合わせて呼吸することで、肌に触れた時にもやさしく感じられます。

実際に体に触れる床材の選び方1つでも、体感温度は変わってきます。

また無垢の木を全体に使うことで、室内の湿度の高い時は湿気を木の中に貯めておき、乾燥した時には放湿してくれるという調湿性の役割も見逃せません。

室内の湿度を一定に保つことで抗菌性が高まり、インフルエンザなどの感染症が蔓延しにくいといわれています。

こういった木の特性は、接着剤で薄いシートを張り合わせた合板の割合の高いものより、木がそのままの無垢材の方がその効果が発揮されます。

どっちが長持ちするか?

見た目に汚れや衝撃を跳ね返してくれるのは、木目みたいなシートが貼られていたり、ウレタンで塗装してあるもので間違いありません。

1度、傷がついてしまうまでは…。

複合フローリングは、表面の単板が無垢でオイル塗装以外で仕上げられている場合は、いったん傷がついてしまうととても目立ちます。

傷つくと基材(合板)が見えてしまうことがあり、素人では根本的な修正はしようがないです(補修クレヨンみたいなもので隠すことはできますが)。

無垢フローリングは、知らない内に付いた水がシミになってしまったりするのですが、表面を紙やすりなどでこすってオイルを塗りこむなどして修復することができます。

ということで、繰り返し修正できる無垢フローリングの方が、「手入れをする人なら」長持ちします。

手入れを好まない人や画一的な質感が欲しい人は、無垢フローリングだと期待外れかもしれません。

高気密・高断熱の家ならどっち?

外気の影響を受けにくく省エネ効果のある、高気密・高断熱の家は年々増えています。

高気密・高断熱住宅では、空気中の二酸化炭素濃度が上昇しやすくこまめな換気が必要なため、石油ストーブやガスファンヒーターは使用を控えた方が良いとされます。

空気の出入りが少ない高気密・高断熱住宅は、暖房器具の選び方にも見られるように、室内空気の安全性にはかなり気を付けるべきです。

特にアレルギーやアトピーなどのご家族がいる方は、空気を汚す接着剤や化学物質を多用した建材はなるべく避けた方が無難です。

無垢フローリングの方が安全性は高い、表面の仕上げもオイル塗装の方が、健康だけでなく省エネの観点から見ても良いです。

これまで無垢フローリングといっても、ウレタンやUV塗装仕上げのものが主流だったため、「床が冷たいから床暖房が必要」と思われる方もいます。

しかし、無垢フローリングでオイル仕上げならば、冷たさを感じる塗膜はなく足元から急に熱を奪われることはありません。

ひとと環境にやさしい

日本の国土面積の約3分の2が森林です。

木は製造時のCO2排出量が他の素材に比べて圧倒的に少なく、木を植える→育てる→伐採する→また植える、というサイクルを繰り返して、地球環境を守っています。

近年、多くの人工林が放置されて森が荒れてしまい、雨水を蓄えたりして自然災害を防ぐ力が弱まっている側面などもあります。

木を適切に人が使い続けることで、森林を健康に保つことができることも重要な事柄です。

最近では一般的な住宅だけでなく、幼保施設での木材活用も増えつつあります。

実際に無垢材を活用している保育園や幼稚園など数十園の現場で、建築家や先生方に話を伺う機会がありました。

幼い子供たちが過ごす施設なので、おそらく一般的な住宅以上に普段のお手入れは大変だと思います。

自然素材を使うことで、日々の掃除も数年毎のメンテナンスもきっちり行わなければなりません。

短期的に見れば、経済的ではない側面もあります。

しかし、子どもたちが感覚を育てている成長過程の時期に、上述した様な物理的な機能だけでない恩恵がある様です。

無垢の木を使う園舎に移ったことで、子どもたちが落ち着きを持つような行動の変化がある、ということはよく聞きました。

さらに職員の方たちもゆとりが持てるようになった、というお話を伺うことも定期的にありました。

機能性の良さの上に、見て触れて匂いをかいで五感を養えること、そして素材として安全性があるのが木なのだと思います。

用途と特性に合わせて無垢の木を使うことで、室内の快適性を上げることが可能です。

ABOUT ME
なかまき@リプライエ
1999年よりドイツ・スイスのエコロジー建材を扱う専門商社で、営業とマーケティングに従事後、フリーランスへ。実際に見学したエコロジー建築や自然素材の家づくりとその周辺情報を発信しています。
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