エアコンを入れるタイミングは、絶対湿度を目安にすると悩みません。

節約や省エネも気になりつい我慢してしまうこともあるのですが、エアコンをつけるタイミングはどう判断していますか?

家族の体感温度はバラバラなので、くらし環境温湿度計で客観的に判断する様にしています。

昔は屋外で起きていた熱中症ですが、夏場の気温上昇の影響で室内で起きるケースも増えてきました。

体感温度は個人差がありエアコンが苦手だったりする人もいますが、小さなお子さんや高齢者がいる家では特に夏の温度と湿度管理には気を付けなければなりません。熱中症対策に気温や室内温度だけでなく絶対湿度で客観的にエアコンをつけるタイミングを判断するのも一つの手です。

一家に一台「くらし環境温湿度計」を置いておくことで、より健康に過ごすためのエアコン活用の目安になります。

実際にバランスの取れた省エネや健康を重視して家を建てる建築業者は、新築・改修後の暮らしも見据えお施主さんに新築の引き渡し時に温湿度計をプレゼントするそうです。

エアコンを入れるのをちょっと我慢してしまう人も、温度だけにとらわれず絶対湿度を参考にして身体の負担を減らしてみてはいかがでしょうか。

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これまでの夏の習慣とはさよならする

こんな習慣はありませんか?

私の親はなかなか我慢強く、日中にずっと家にいることが多いのにエアコンをあまり付けたがりません。木製サッシの話でも触れましたが、夏場の日中に良かれと思って窓を開け放して夏の「通風の力」を信じ、湿った風を家に取り込んでいて困らされた時期もありました。

熱中症にならなくとも身体に負担となる蒸し暑さと付き合うために、これまでの夏の習慣や思い込みを忘れる必要があるかもしれません。

長袖を着て直射日光を避ける

日焼けが気になる人はしっかり肌をガードすべきですが、リネンやコットンなど風通しの良い素材を選ばなければなりません。通気性のない素材は汗がうまく蒸発してくれず、熱がこもって熱中症に直結しやすいからです。

塩分摂取で発汗によるミネラル不足を補う

大量に汗をかくようなスポーツや作業をした後以外に、熱中症対策飲料水を飲むことは塩分の過剰摂取になる可能性があります。

スポーツドリンクでの糖分の取り過ぎにも注意しながら、室内で過ごすことの多い人のミネラルは麦茶やノンカフェインの飲料で補います。

北陸3県(富山・石川・福井)の消費生活センターでの調査水分やミネラル補給を目的とした清涼飲料水のテスト結果(概要)が詳しいので、よく買うペットボトル飲料をセルフチェックしても良いかもしれません。

部屋の風通しを良くする

梅雨に入る6月〜9月くらいまでの間に「陽も落ちたしそろそろエアコンを消して窓を開けるか」という会話が繰り広げられていませんか?

このことについては絶対湿度のところで後述しますが、例え夜でも夏に窓を開けっ放しにすることは、せっかくエアコンで取り出した暑さの原因になる水分を室内に戻すことになり、電気代も無駄になってしまいます。

風通しよりも日射遮蔽を!

日射遮蔽ができるもの

夏の室温上昇に効果的なものは、部屋の風通しを良くすることではなく日射遮蔽です。

簾(すだれ)やカーテン以外にもアウターシェードなどを活用してエアコン効率を良くしましょう。

ドイツでは窓とブラインド間の空気が対流して熱が蓄積しにくく遮熱性が高いため、外部に耐久性のあるブラインドを付けるのが一般的です。内側での日射遮蔽は、窓とブラインドやカーテンの間で温まった熱が溜まり、照り返しで温室効果が生じて室温上昇につながります。

しかし、後付けでブラインドを付けるには予算も必要になってくるので、いますぐの対策であればハニカムスクリーン遮光タイプ がおすすめです。南側や西側の窓のカーテンなどをハニカム(正六角形が隙間なく並んでいる蜂の巣の様な)構造のスクリーンに変えることで遮熱効果が得られます。

ハニカムスクリーン遮光タイプ は窓の間に空気層を作ることで断熱性や保温性を上げ、エアコンの効率を上げてくれます。価格もお手頃で自分で取り付けることもでき、結露をしない窓であれば冬の寒さにも効果的です。

遮光性の高いものを選び冬に結露する窓についてはカビの原因になるので、寒い時期は使わないようにしましょう(→おすすめのハニカムスクリーン遮光タイプはこちら)

新築なら軒は深く出す

都会だと土地の余裕が必要なためなかなか難しいこともあるのですが、新築時に軒を深く出すことで家温の上昇を抑えられます。メンテナンス費用がかかる外壁の保護という観点からも、軒を深く出すことはメリットがあります。

他にも軒の出や日射遮蔽(取得)については、気を付けたいことが色々あります。

もし今から新築を検討するのであれば高気密や高断熱のPRには熱心なのに、軒の出や日射取得の話題に関して無関心な建築業者では、家のトータルバランス面で不安が残ります。

エアコンを入れるのはこの数字を参考にする

暑さ指数(WBGT)

暑さ指数とは熱中症予防のために、60年以上前にアメリカで考案されたWet Bulb Globe Temperature(略 WBGT)という指標です。

暑さ指数が28℃以上になると熱中症患者が顕著に増えるとされ、気温と同じ「℃」の単位で表されます。気温以外にも下記の要素が取り入れ、厳密にいうと風(気流)も大事な要素です。

暑さ指数(WBGT)の構成要素
気温:湿度:輻射熱
=1::2

輻射熱は太陽熱が例に挙げられることが多いですが、室内だと壁面や電化製品から発される種類の熱です。

ここで注目したいのは、暑さ指数では気温よりも湿度が重視されていることです。

湿度が高いと汗は蒸発しにくく、身体から空気へ熱を放出する能力が減少し熱中症を引き起こすため、湿度が重視されているのです。

梅雨時期に差し掛かる頃には晴れている日でも湿度は高く、窓を開けることで相当量の湿度を取り込んでしまいます。

相対湿度と絶対湿度

私たちの生活にとって身近な湿度の値は「%」で表される相対湿度になり、感覚もつかみやすくカビ・ダニの発生などの指標にも使えます。

梅雨時期には80%を超える相対湿度を50%(室温28℃)くらいにするのが快適だといわれますが、適切な温熱環境を設計した家でないとルームエアコンではなかなか出にくい数字です。

相対湿度は簡単にいうと空気中に水分がどれくらいの割合含まれているかということを表し、例えば冬場に温度が下がると乾燥を感じやすい様に、温度の変化によって変わる数値です。

一方、絶対湿度は空気1㎥あたりに含まれる水蒸気の質量を「g/㎥」で表し、温度の上げ下げがあっても変わることがありません。湿度の変化を図示すると、年間の相対湿度の数字の最小値と最大値の差よりも、絶対湿度の差の方が大きく読み取りやすいです。

室内空間の空気が湿っているのか乾燥しているのかは、相対湿度よりも絶対湿度の方がより人間の実感に近いといわれます。一目で暑さ指数又は絶対湿度が分かる温湿度計があれば、客観的にエアコンを入れるタイミングが判断しやすくなるでしょう。

相対湿度計は誤差があるのもの多く、わが家のメーカーが異なる2個の湿度計でも10%くらいの誤差は珍しくありません。それに対して絶対湿度の計測は誤差が少なく、リーズナブルで入手しやすいためほぼ一択ということで「みはりん坊W」をおすすめします。

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みはりん坊Wの使い方

モードの選択

本体裏面に
・おまかせモード
・熱中症指数モード
・乾燥指数モード
とあり、季節や自分の使い勝手で3つの選択肢の中から選べますが、乾燥指数モードで絶対湿度を目安にすると使いやすいでしょう。

エアコンを入れるタイミング

箱の裏や説明書に指数の説明がついていますが、省エネ建築のトップランナーの1人でパッシブハウスジャパンの理事である松尾さん(松尾設計室)が推奨している、下記の目安を参考にしています。

みはりん坊W・数値の目安/乾燥指数モードの場合
・要除湿(6〜9月頃)…16 g/㎥以上
・要加湿(11〜3月頃)…8 g/㎥以下

松尾さんは建物の省エネや健康に対する解説が分かりやすく、YouTubeもいっぱいアップされていますので、新築やリノベーションを検討する方にはとても参考になります。

みはりん坊Wは、熱中症対策ではなく冬場のインフルエンザ予防・喉や肌の乾燥対策にも有効です。光とアラームで警戒時を教えてくれるので、留守中はエアコン嫌いの親の部屋に置いています。

いい家という価値観は個人差がありますが、家そのものにも暮らし方にも気を付けることで長期的な医療費や住居費の負担は減ります。また、今から家を建てる人は室内の温熱環境を重視する建築業者と出会い、耐久性があり未来の健康を守る家ができたら何よりです。

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