欲しいベッドがない…
自然素材で家を建てると「家具探しが難しい」って思う時があります。シンプルな感じで良いのだけど、素朴すぎるのは違って。部屋は無垢フローリングや塗り壁で自然な風合いで仕上がっているのに、ベッドのフレームがツヤツヤの塗装で違和感があったり。
「無垢材 オイル仕上げ ベッド」をネットで検索したら、色んなブランドから豊富に商品は出ているけど、予算内に収まらなかったり。
ということで、設計事務所からの提案もあり、主寝室に関しては造り付けのベッドでお願いすることにした時の記録です。
メープル材で作ったベッドフレームの頭の方は壁に付け、その壁にはパイン材を少し壁に横張りしました。壁には寝る前に読書や調べ物ができるよう、アームライトの照明を付けています。
マットレスを探しに行く
ベッドのデザインはごくシンプルに設計されていたので、そのまま設計事務所→家具職人さんに任せ、マットを探すことになりました。
まず、建築士さんに勧められたイタリア生まれのマットレスを、ショールームまで見に行きました。とても感覚的に良かったですが、予算オーバーでした。そちらのブランドで良かったなぁと今でも思えるのは、2つのシングルサイズのマットレスが真ん中でジッパーで繋げられたことです。
子どもが一緒に寝たがる時に手足がちょうど真ん中の隙間に落ちてしまうことがあり、あのマットレスだったらそんなこともなかったかな、と。そして、一人の時は真ん中で広々と眠れますし(二人でイヤな時は分けられますし)。
有名な寝具ブランドを一軒ずつコツコツ見て回るのは、だいたい大阪だと本町・心斎橋界隈を回ることになります。結構体力を使うことになるので、どこかまとめて見れないものか、ネットでマットレス専門店を大阪で探すことにしました。
ありました!枚方の家具団地に。
一通りのメーカーが揃っていて、「とにかく寝てみて、自分に合うものを確かめた方が良い」といった感じのHPの売り文句が良かったです。「ベッドのマットレスは知名度や価格が高いもの=良い商品ではない」という、大阪人なら心をわしづかみにされる文言も。
店舗では、実際に数十種類のマットを試すことができます。実際には数十も試すことはなく、数回も寝そベれば自分たちの好みを絞ることができました。
そして色々とマットレスのメーカーのこだわりや特徴を聞いていくと、まもなく2台に絞られて決まりました。他の寝具品についても丁寧な説明を聞けるのでオススメです。新井家具ベット館さん。東京にも五反田にもショールームがあるそうです。
ベッドのまわりにあると便利なもの
ベッドまわりでは、建築士さんが提案してくれた2つのものがとても役立っています。
まず、造り付けのサイドボード。
とてもシンプルに1枚の板が付いているだけなのですが、大きめの本でも何冊か置けます。
サイドボードの横には現代人には欠かせないコンセントが両脇に2つずつ、バランス良く付いています。
電磁波の影響があるからあまりスマホを頭のそばに置かない方がいい、というのは分かっているのですが、つい…。
2つ目はアームライト。
主寝室で最低限の灯りがあればいいので、部屋全体を照らす照明はありません。他にもスポットとホーローのペンダントライトが付いていますが、ベッドの頭上に付いているこの手元を照らすアームライトを使うことがほとんどです。
マットの高さと合わせて好みの高さの台だけ作り、ヘッドレストなどはありません。壁に直接座って、もたれ掛けられるようベッドの頭上にはパイン材を一部横張りしています。
造り付けの家具のメリット・デメリット
元々、家具を一つ買うのにデザインや材質が気になり、だいたい2、3年以上は悩みます。
もう選ばずに造り付けにしたらいいと考えるととても楽になり、家づくりで購入した家具はダイニングチェアのみでした。わが家はこの無垢材のベッド以外も食器棚や書架、収納においてはほとんど全て造り付けにしています。
ここで、その造り付け家具のメリットとデメリットにも触れておきます。
これはベッドの角の部分の写真ですが、よく通る方の2箇所だけコーナーを丸めてくれていたりするのも、造り付け家具ならではかもしれません。
自分でインテリアがコーディネートできる人、模様替えの好きな人にはデメリットもあるかもしれません。
私の場合は生活環境や好みが分かり合える設計事務所に依頼し、その先にもそのイメージを実現できる職人さんや大工さんがいたことも、造り付けの家具の割合が高まった理由です。
また自分自身が心の中で、無垢の家具を上手にコーディネートするという自信がなかった、というのも大きかったと思います。全体のデザインを行っている人に任せることで、インテリアのデザインと素材の統一感は高まります。
ちなみに、うちのベッドは一見キングサイズなのですが、シングル2台分が固定されているわけではありません。一台一台を分けることもでき移動も簡単で、掃除やお手入れも楽です。
良い睡眠はとっても大事
同じ時期に家を建てた友達が、どこか1部屋だけフルに自然素材を使うとなれば、「絶対に自分が寝る部屋」だと言いました。家の中でいちばん多くの時間を過ごすことになるので、彼女が家を建てる時は実際にそうしていました。
厚生労働省から睡眠に関して、「日本人は幼い子どもたちや就労者の年代でも睡眠時間が短く、睡眠障害に悩まされている割合が高い」という国際比較のレポートを出しています。睡眠時間は個々によって変わることもありますが、睡眠障害は身体だけでなく心の健康への影響も大きいということで、生活習慣病対策の課題の一つとしても挙げられています。
できれば身体に負担の少ない素材(設置時のにおいの少ないもの)で、落ち着きのある色や寝具を選ぶことで、リラックスできるインテリアになれば寝心地はとっても良くなります。
家の中でもっとも長い時間を過ごし呼吸をすることで多くの空気を取り入れる空間だからこそ、寝室には良い寝具と環境づくりを優先して取り入れていきたいですね。