デザイン障子を使ってみました!

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和室はないけど障子は使う

自然素材で家を建てるなら、まさしく「自然素材の塊」みたいな部屋が和室です。しかし、それゆえの定期的なメンテナンスの必要性と生活様式の変化から、新築ではどんどん減っていっているのが現状です。

和室が減ると、障子やふすまの出番も減っていきます。ただ、和室はないけれどカーテン代わりに障子を使っている家は、わずかずつでも増えているんじゃないかと思っています。

わが家も和室はありませんが、障子は使っています。壁や扉でわざわざ仕切るまでの広さがなかったり、障子で仕切ることで光まで遮ることはなく、冷暖房の効きを良くさせる優れものだと思っています。

デザイン障子とは?

障子は既製品以外にも、設計事務所や工務店での家づくりなら建築士がデザインして、建具職人が仕上げることができます。実は、かなり幅広くデザインすることが可能な建具なのです。建築家の吉村順三氏が考案した、内枠も外枠も全ての枠の寸法が均一で、複数あっても壁一枚に見える「吉村障子」が特に有名です。

わが家では、和歌山にある中井産業さんが手がける『KITOTE』を使いました。

実は以前に社長のお話を直接聞く機会があり、そのブランドストーリーに惹かれていました。中井産業さんは経営が厳しい建具業界の中でも、特に大変な障子の分野でチャレンジをし続け、今は海外での評価も高いブランドになりました。

社長が障子業界を知った時には、現代の家づくりでどんどん障子の需要も作り手も減っている状況を受け入れるしかなかったそうです。親方から作り方を教わる、来た仕事を地道にこなす、営業はしないし。といった雰囲気が業界の大方だったそうです。「でも、やり方だよね!」(そんなに簡単ではなかったと思いますが)、ということでデザインはもちろん、職人しか作業できないという生産する仕組みも、大幅に変えていったそうです。そして障子の営業をするスキルを社長自身が持っていたので、国内だけでなく海外でもじわじわと評価を高めることになりました。

障子の良さを知っていますか?

障子は、見た目で「部屋が和風になったりダサくならないか」「破れやすい?メンテナンスは?」といった懸念点があります。私も、自分が使うまではそんなに障子の良さを深く考えたことはありませんでした。

障子の良いところ

♢目にやさしい太陽光を取り込む
→和紙の光の透過率はおよそ40%。適度な明るさを保ちながら、周囲との視線を遮ってくれる。

♢断熱性
→窓と障子の間に空気層ができることで、空気が熱を伝えにくくしてくれる。

♢耐久性
→自然素材で作られているので安全性は高く、和紙を張り替えるだけで数十年以上の耐久性がある。

♢軽い

『KITOTE』を使っている部屋には広縁があり、普段はそこを開け放しておくと小さな庭が見えることになっています。

その部屋には私の親が住んでいて、建築士さんが「もし外出するのが億劫になっても庭が見えるように」ということで設計されました。その小さな庭が見える広縁との仕切りに、この障子を使っています。

寒い日には障子を閉めて暖房をすると、あっという間に温まります。夏も然り。家の外から見られることはないのですが、庭に出入りする家族との目隠しにもなります。なので、庭に面した掃き出し窓なる両開きのテラスドアに、カーテンなどは付けていません。

カーテンの代わりにも

ところで、実は障子を使うという選択肢に至った最大の理由として「あまりカーテンが好きではない」ということがありました。

KITOTEの障子以外にも、紙を原料とした繊維であるペーパーヤーンからできている『WOODNOTES』のロールスクリーンも目隠しが必要な箇所に使っています。原材料は全て生分解出来るものを使っており、汚れることはほとんどなく簡単に拭けて、とても丈夫で耐久性もありそうです。無垢と漆喰との自然素材ならではの見た目の相性もとても良く、シンプルでとっても気に入っています。

その他にも、大きな窓には遮光タイプのプリーツスクリーンを使い、夏は熱い太陽光を遮る助けとなっています。もし窓にカーテン以外のものを検討されるようでしたら、他にも選択肢があることをお忘れなく。

・障子
・プリーツスクリーン(和紙や他の素材とツインタイプにすることも可)
・ロールスクリーン(スッキリしたデザインでシンプルな目隠しに使える)
・シェード(カーテン素材と合わしても作ることが可)
・ブラインド(ウッドブラインドや他の素材も)
・手作りする(リネンやオーガニックコットンなどを吊るす)

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