無垢の木のテレビボード

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無垢のTVボードを作るまで

テレビがブラウン管の時代は、電気屋さんでテレビとテレビボードをセットで購入することもあったかと思います。

その名残で昔のガラス扉が付いていて何の素材か分からない、がっしりしたテレビボードいうよりは「台」をずっと使っていました。

テレビが液晶テレビ時代になりさらに大型化されても、「これでいいか。」みたいな感じの選択だったのです。

そして違和感があっても、「テレビボードもつるつるの素材のものばかりだし…。」と、あえて新しいものを買うには至りませんでした。

今では無垢の木できれいにデザインされた、テレビボードの選択肢がだいぶ増えました。

2000年代初頭では既製品として入手できるものに選択肢が少なく、それも作ることになったきっかけとなります。

ということで、今のテレビボードは家を建てる計画をする15年前から持っていた、山桜の無垢板を新居に合わせて家具化しました。

イメージが違わぬ様に設計事務所にガイドされつつ、ベッド、キッチン、ダイニングテーブル等々と同じ家具職人さんに頼みました。

テレビ台の天板になった一枚板はどこで買える?

私と今のテレビボードとなる山桜の無垢の一枚板の出会いは、仕事で出展していた福岡ドームで行われていた「住まいの大博覧会」という展示会でした。

こういった一般の人が無垢材を購入することができる展示会は、数が多いとは言えませんが、わりと色々な所で定期的に開催されているものです。

大きなホールなどで行われる材木屋さんが出展している住宅関連の展示会だけでなく、地元の材木屋さんが開いているフェアみたいなものを訪れても出会えたりします。

ネットでも買えますが、木に1つ1つ表情に違いがあるのでよく確かめた方が良いでしょう。

また、よっぽど先の段取りが決まってからでないと、無垢板だけ買っても困るかもしれません。

私は木材業者さんとの仕事が多く「テレビボードになる無垢に、いつか出会うはず!」と、ずっと以前から準備万端で、テレビを置くリビングの横幅を測っていました。

購入した山桜の幅は平均40㎝位なものの長さは240㎝あるので、当時の一人暮らしの部屋には大きすぎないか、そこにいる人たちみんなで心配してくれましたが。

無垢のテレビボードとして完成するまで

実は購入後の山桜の一枚板はしばらくめぼしい脚を見つけられず、間に合わせで東急ハンズで購入した、クラフト紙仕上げのキューブボックス2つを脚として過ごしました。

その山桜を手にした時にはすでにある程度表面はきれいに削られていたので、その間(約10年)に表面を乾拭きして、数回リボス自然塗料の蜜蝋ワックスを塗っただけでした。

設計事務所がプランをする時に、テレビ台にしている無垢の一枚板を持っていると言うと少しびっくりされ、サイズとテレビボードに収容することになる内容物をヒアリングされました。

ステレオ機器などは表面にはなるべく見せたくないので、リモコンの信号は通す籐(とう)素材を扉の面材に使うことや、それ以外も建築士さんと大体の完成イメージが一致していました。

本体の枠は他の家具と調和がある様に、その他の造り付けの家具と同様にメープル材を使いました。

無垢のテレビボードのあるリビング

自分の希望は伝えて材のイメージもしていたものの、自分たちが思った以上の出来栄えでかなりびっくりました。

まさか記事にするとは当時考えておらず、加工する前の山桜の写真を撮っておけば良かったです。

まず、山桜がとても反っていた様で、板の反りを少なくして平らにするために少し薄くなりました。

そして両耳(樹皮に近い木の側面部分のこと)は樹皮が付いたままだったのですが、ポロポロ落ちてきて仕上げもできないので、痕跡は残しつつきれいになっていました。

そして仕上げはリボス自然塗料のクノスクリアという、鈍いツヤが出るオイル塗装がされ少し光沢が出ました。

床などは素材感そのままツヤのないタイプを選びましたが、家具は少しツヤのあるものの方が質感が増します。

山桜にオイルが浸透して濡れた感じになるのですが、無塗装では白っぽい材だったのが赤みを帯び、より素材の質感がはっきりと出てきました。

山桜の天板とメープルと籐でできたキャビネット部は、宙に浮いた感じで設置されました。

そのうちテレビ自体も壁掛けにしてしまったら、見た目もとてもスッキリして掃除がしやすくなるかな、と思っています。

そしてこのテレビボードの容量ですが、この中にステレオ・光テレビ・Wi-fiのチューナー等とケーブル類、DVD50枚・CD30枚、Nintendo Switchなどが入っています。

まだCDやDVDで持っておきたいものもあり、リビングには本とCDなどの収納ができる書架も造り付けています。

このテレビ台が置かれているのは、リビングといってもスキップフロアを利用した一番狭い空間です。

「リビングなどと言える広さではない」ことと、「ソファは寝るだけのものになりやすい」ということでソファはありません。

毎日家から出て行くのが難しい年頃になったら、このリビングにスワンチェアかエッグチェアを置いて、このテレビボードの前でゆっくり映画や音楽鑑賞、読書を楽しもうと思っています。

 

 

 

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